*** E O S - 1 D malkII ***

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レンズ交換式一眼レフデジタルカメラ
撮像素子 :CMOS 850万画素(有効820万画素)
画面サイズ:28.7×19.1mm(レンズ換算1.3倍)
記録媒体 :CFカード/SDカード 2スロット
シャッター:電子制御 30〜1/8,000 B (X=1/250)
ドライブ :1駒 3駒/秒 8.5駒/秒 連続40枚(JPEG)
電源   :ニッケル水素パック AC駆動可能
サイズ  :156×157.6×79.9mm  1,220g+電池335g


EOS−1Dの後継機
ボディ、外装ともマグネシウム合金。
液晶モニターが10倍までの拡大表示が可能になった。
RGBごとのヒストグラム表示可能。
シャッター羽根にカーボンや超ジュラルミンを使い8.5駒/秒、20万回の耐久性クリア。

D2Hの登場で、ニコンに傾きかけた層に対し、異例とも言える早い時期からのアナウンスで一人勝ちを狙う
キヤノンの戦略機。
MarkIIというネーミングはトヨタ(コロナマークII)のパクリか?
仕様の変更により、AF作動中はシャッターが切れない。
早速、那覇市民体育館にてバドミントン県総合ダブルス選手権でMarkIIを使ってみた。

特筆すべきは <バッテリーの保ち>
ニコンのD2Hがリチウムイオンを採用したので、キヤノンも・・・と思いきや、CMOSの採用などで、省エネ化されているとはいうものの、1D同様のニッケル水素で、ガックリ。
しかし、いざ使ってみると、両日とも、1,000カット以上撮影しても満タン表示のまま。これは、すごい。
1D2台の時は、純正バッテリーを4本と『ネクサス』の外付けバッテリーを用意していたがMarkIIは純正バッテリー1本で間に合いそう(勿論、予備は必要)。
でも、リチウムイオンなら管理がもっと楽だと思うのだが・・・。

<連写>
1Dの8コマ/秒から8.5コマ/秒(連続40コマ)に向上。
たかが0.5コマと思いきや、1Dなら高速連写でも1コマで止める事の出来る私の「黄金の人差し指」も、MarkIIではどうしても2コマ落ちてしまう。どうやら、私の人差し指は真鍮メッキだったようである(^^;。
分解写真でもない限り連続して何カットも撮ることは少ないのだが、速いに越したことはなく、それより大事なのは、書き込み時間とバッファ量である。
10Dなどは、タイムラグが長いこともあるが、このバッファの解放が遅くてスポーツ等が苦手なのである。

<AWBの精度>
1Dでは、縦位置で構えると採光窓を左手で塞いでしまうので、こんなんでまともな計測が出来るの?という感じだったが、MarkIIでは、採光窓はなくなり、TTLのみでの計測になったようで、縦位置でも安心して使える。さらに精度も向上したようで、那覇市民体育館でも1Dよりも良好。
とはいえ、撮影位置により「なんじゃこりゃ」というのもあった。まだまだ、万全とはいかないようなので、マニュアルWBとの併用や、やっと採用されたWB補正を使うなど、今後も苦労するのかな。

<ピント位置>
各方面の掲示板で話題(問題)になっているのが、EOS名物『ピントのズレ』と、縦位置シャッターの浅さ。
何故か、我が家のEOS群は、物差しによるピントチェックでは、ほぼ良好。勿論、MarkIIも良好。実撮影でも気にならず、ピンが合っていないカットは、腕が悪いからだと諦めている。結果、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」方式となり、必然的に撮影カットが増えるのだが・・・。

縦位置シャッターは、確かに半押しからすぐに切れてしまう。もっとも、私は浅い方が好みなので、好都合。横位置シャッターとの差も問題になってるようだが、私は、この手のカメラでは横位置をほとんど使わないので特に問題なし。

それより問題なのは、AIサーボAF時に、ピントが合わないとシャッターが切れない 事だ。
これでは、タイムラグを最短にしても意味がない。
本来、ピントが合わないとシャッターが切れない「ワンショットAF」に対し、ピントを追い続ける事と、シャッターチャンス優先で、ピントに関係なくシャッターが切れるのが「AIサーボ」だったはずだが・・・。
改めて1V,1Dで試してみると、ピントに関係なくバシバシ切れる。10Dは・・・あら、切れない。どうもこのあたりから仕様が変わったのかな。10Dは、スポーツにはほとんど使わないし、というか、10Dそのものをほとんど使っていないので気が付かなかった。

おや、取り説を良く読むと、MarkIIは、カスタムファンクション21番で、私の思うAIサーボになると書いてあるではないか。
なんだ、そうだったのか。で、早速、設定を変更してみたが、変化なし???。
レンズをMFに切り換えると、思うように切れるのだが、それでは、EFレンズの恩恵にあずかれない。

他では問題になっていないようだが、AIサーボを常用する私には深刻である(個体によるのかな?)。連休が明けたらメーカーに問い合わせねば・・・。

<画質>
モチーフがスポーツということもあり、さほど画質にはこだわりはなく、とやかく言うほどの目も持っていない。
展示会用にA3(半切ノートリ)に伸ばせれば、それでよい。D1HでA3に伸ばしていたことを考えると1Dでも十分であった。800万画素のMarkIIに何の不満があろう。(2004.08.10 エプソンPX−6000導入により、次回から全紙にするので、やはり、D1の400万画素では厳しいか。)
さらに、高感度撮影での画質が向上したのも楽しみである。
那覇市民体育館は照明が明るく、ISO800でも 1/250 f:2.2 で切れたので、ISO1600でのチェックを忘れていたがISO800では、並行して使っていた1Dと比べ、ザラつきが少ないようである。よしよし。

あと、RAWデータは、容量が大きくなるのと、後処理が大変そうなので、ほとんど使わない。
カラーマトリックスでポートレートを選び、パラメーターでシャープネスとコントラストを少し上げ、パソコンではトリミングも加工もせずストレートでプリントアウトすればJPEGで十分(これまた私レベルの話)。

フォトショップを使う方の中に、必ずアンシャープを使わないといけないと思っている人が多いようだが、何でだろう。

<画像サイズ>
RAWは、ほとんど使わないので割愛(^^;。
感度設定が高いこともあるが、1Dでは、Lファイン(画質10)で1カット約2.4MBだったのが、MarkIIではL(画質10)にすると6MB前後にもなる。
チキンハートな私は、こりゃ1GBのCFじゃ、すぐ満杯になり、頻繁にノートPCに移さねばならないと思い、すぐさま600万画素の「M1」に変更。それでも4MBオーバー。「M2」でも3MB強。
しかし、そんな使い方では意味がないので、現在、4GBのMDを使用中。

メモリカードスロットがふたつになり、SDカードも使えるのだが、SDカードを持っていないし、割高なので買おうとも思わないので無用の長物となりそうだ。

<操作性>
デジタル部の操作性は、どう考えてもD30や10Dの方が使いやすい。とはいえ、やっと1Dでスムーズに操作できるようになったのに、MarkIIではゴミ箱の位置が1Dの画質設定の位置に来ているため、並行して使うと、互いに違うボタンを何度も押している自分がいる。たまに日本車に乗ると、曲がり角の度にワイパーを動かしてしまうのによく似ている(^^)。

<ファイル番号>
どうでも良いことかも知れないが、複数のデジカメを使う時、何れかのカメラで使ったメモリーカードを別のカメラに装填し、初期化しないで撮影すると、ファイル番号が前のカメラの続き番号になってしまうのだ。
これに気が付くまで、番号が飛んだり戻ったりするので、不気味だった(^^;。

<ソフト>
付属ソフトは使いやすくなったのだろうか?
パーソナルファンクションを設定するために、仕方なくインストールしたが、キヤノンのソフトは使う気がしない。

<撮像素子のゴミ対策を何とかしてほしい>
そうそう、今回届いたMarkIIは、フォーカシングスクリーンに米粒の半分くらいの黒いゴムのような塊が付着していた。
正体はわからないが、レンズクリーナーと綿棒で何とか取り除けた。これが撮像素子に付着していたらと思うとゾッとする。
現場では出来るだけレンズ交換しなくて済むように、2台持ち込んだりしているのだが、いつのまにか付着している。
近くにサービスセンターもなく、ニコンのクリーニングキットで、恐る恐る自分で掃除している今日この頃・・・。

以上、まだ2日しか使っていませんが、とりあえず、ファーストインプレッションでした。

<追記 2004.05.07>
AIサーボの件は、各設定を初期化して再度試してくれとのことでやってみたが、変わらず。
交換か?

<追記 2004.05.23>
結局、初期不良ということで、交換となり、新しく来たMarkIIをその場で開封し、店長と二人で検証したが、全く同じ症状。改めて、キヤノンに問い合わせることとなった。
これは、ソフト的な問題か?

<追記 2004.09.07>
いろいろ試しているうちに、ある事が判った。ピントが合わないとシャッターが切れないのではなく、AFサーボでありながら、AF作動中は、シャッターが切れないのである。もちろん、1N,1V,1Dではそのような事はない。
その後、ファームウェアの更新もあったが、該当する更新ではなかった。
キヤノンからの連絡も、いっこうに無いので、お問い合わせセンターとやらへ電話してみた。対応してくれたお兄さんは、丁寧であったが、「そのような事象は聞いたことが無いし、センターにあるMarkIIでは事象が出ない、固体によるものなのかもしれないので、最寄のサービスセンターに預けてください。」とのことで、結局、振り出しに戻ってしまった。

<< 最終章 >>
10月:イベント続きで点検に出す間もなかったが、11月のインカレ前にはと思い、再度お問い合わせセンターへTEL。今度は、お姉さんであったが、「仕様の変更はない、センターにあるMarkIIはいつでも切れる、固体によるものなのかもしれないので、最寄のサービスセンターに預けてください。」

11月7日:点検に出したところ「検証に時間がかかるのでインカレ(11/23)までに帰せない、代替機も用意しない」というので、いったん返してもらい、インカレ撮影後改めて点検に出した。

12月15日:やっと帰ってきた。その間、旧1Dと20Dで凌いでいたが、これで快適な写真ライフが・・・と思いきや、まったく変わっていない。修理伝票を見ると『AF作動チェックしました』と、的外れな整備。

12月末:もう一度点検に出す前に、『本当に切れるようになるのか?仕様の変更ではないのか?』確認してほしいとカメラ店にお願いしていたところ、キヤノン様から電話が入った。が、その方は、営業担当で要領を得なかったので、解る人と話をさせてくれるようお願した。

1月中旬:キヤノン様から電話。「markIIは、仕様が変更になり、AF作動中はシャッターが切れません。」やっぱりそうだったのか、メデタシ、メデタシ。・・・・・違うがな。それじゃ、設定を初期化してくれだの、検証に時間がかかるとかはなんだったの?センターのカメラはいつでも切れるんじゃなかったの?
でも、ファームウェアの更新とかで切れるようになるの課と尋ねると「基本仕様ですので、更新では対処できません。今後のEOSはこの方針でいきます。」あらら。
ついでに、旧1Dが大容量メディアに対応する更新の予定は?の問いには「生産の終了した機種ですから」と冷たい回答。

2月下旬:ニコンD70,AF85/1.4購入。D2X注文。

さて、キヤノン様のカメラ14台、レンズ23本どうしてくれようか。燃えないゴミの日は何曜日だっけか?

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